獄中日記

まだ捕まってません

1008 課題図書

9、19月分の課題について書きます。俺は本気だ。

例によってあんまりネタバレに配慮してません。まあ今回の2冊はそういう感じの本じゃないので心配いらないね。

 

9月の課題はこれでした。 

9月中旬には読み終わってたのになんとなく面倒でこっちを放置してしまった。

25年目の「ただいま」

25年目の「ただいま」

  • 作者: サルー・ブライアリー,舩山むつみ
  • 出版社/メーカー: 静山社
  • 発売日: 2015/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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リンク先飛んでもらえばわかるんですけど、 インドで迷子になって孤児として保護された少年が、25年ぶりにgoogle earthで地元を発見して帰るって話です。古書で買ったらカバーが映画仕様で気が付きました。

著者の迷子太郎氏は(サルーくんです。サルーくんじゃなかったけど)かなり気を遣ってこの本を書いているように感じられ、だいたいの登場人物が聖人になっています。そんなことある?

もちろん怖い目にあったりしたことはちゃんと書いてあるんですが、かなり淡々としているのでエンターテイメントとしてはあんまり…って感じです。良くも悪くもあらすじ通り。

これ多少脚色してそれっぽく仕上げればめっちゃ面白くなりそうじゃん?というのがメインの感想なので、もしかすると映画かなり面白いのかもしれない。

日本人だとインドの状況がパッと直感的にはわからないので、その辺も映像だと多分うまいこと処理されるのではないかという期待がある。そのうち見るかも。

 

 

続いて10月分の課題はこれです。

時々来る「う~ん、山登りたくない?」という発作を抑えるために選定されました。

常備薬としては神々の山嶺などが知られています。

 

垂直の記憶 (ヤマケイ文庫)

垂直の記憶 (ヤマケイ文庫)

 

 日本が誇るクレイジークライマー山野井泰史さんの自伝?です。

失敗も成功も本当に事実だけ(なんだろうと思う)を淡々と書いているので、K2とかも確か結構な偉業だったはずなのに、作中だと本当にあっさりしている。あっさりしすぎててビビる。俺が白馬岳登ったときよりあっさりしてるもん。

最終章、凍傷で指を失ったギャチュン・カンの壮絶さは本当にすごい。先に言ったように淡々とした文体なのにクソほど重い。読んでて口から「うげ……」とか出てくる。何も煽られたりしてないのに。この章の夫婦それぞれの手記は読む価値がある。

あと各章の合間に入ってるコラムがかなりキてて、彼の山に挑むモチベーションの源泉やその生き方が常人からは遠く離れた境地にあることがよくわかる。本人の書いたとおり、「山で死ぬことを許された人間」なんだろうと思った。

多分「凍」も読みます。