獄中日記

まだ捕まってません

0731

身内(ほしみくん鯖じゃない方)の6月の課題です。

 

読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)

読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)

 

 

内容はタイトルから受ける印象よりかなり概念的で、率直に言って難しめだと思いました。全世界でそこそこ売れてるってマジ?まあピケティ本もなんか売れてたしな…みんな雰囲気で買ってるんだろ…

ここで書いてる話、結構前にメモしたやつを継ぎ接ぎしてるからなんか変な言葉遣いあると思うけど見逃してほしい。いやいや7月頭には読み終わってたんだってマジで。ウソじゃないよ。ほんとだよ。

 

この本の途中に司書が出てくる場面があって、そこに「司書は本を読まない」って話が出てくる。個人的にこの本を読みたかった理由がこの文脈だったので。

それはさておき。
各位が司書というものについてどのような認識を持っているかはよくわからないのですが、図書館のカウンターに座っている人、という認知が最も一般的なんじゃないかなーと思います。まあ間違いではない(せいかい!でもないけど)
ググってみよう(案外専門のことをググる機会というのは少ない)
幸運にもウィキペディアより先に文科省の説明が来た。曰くこういうことらしい。

 

司書は都道府県や市町村の公共図書館等で図書館資料の選択、発注及び受け入れから、分類、目録作成、貸出業務、読書案内などを行う専門的職員です。司書補は司書の職務を補助する役割を担います。

 

図書館職員の非正規雇用問題についてここで語るつもりはないので省きますが、この本の中でも出てくるレファレンスという業務があります。端的にいえば利用者の質問に対してマッチした資料を投げつけるサービスで、その回答をまとめたデータベースなんかもあったりします。レファ協とか呼ばれてる。


質問者は千差万別で、具体例を提示するなら
http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000229300
この辺りは回答明快

http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000233324
ウデマエ!

http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000188753
魔法使い志望の男の子が登場したり

http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000071866
ダメなときもある。

 

読み物として面白いので他の事例ものぞいて見て欲しいが、今回はそういう話じゃなく、全てを知る司書はいない、という話。

所蔵資料の全ての内容を把握するのは普通の人間には難易度が高すぎるし、専門外の資料を探すのは難しい…
古くからこんな感じの問題に対処するために色んなレファレンスツールが作られたりしている。自作の索引と目録から最新のデータベースまで。個人が体験として読める本には限りがあるので。
ということで司書は本を読まない。最初から知っているから資料を示せるわけではない…みたいな話。(そういうこともあるが)

話は逸れたけど、なんか訳あって資料を探すとき、もしよければレファレンスカウンターに目を向けてみて欲しい。案外面白い回答が得られるかもしれない。


重要なのは「全体の見晴らし」で、その本が全体のどこに位置づけられるかを知っているか否かが重要。これは本に限った話ではなく、いろいろとそう。たとえば一冊の本を読んだだけではその本がロリババア界でどこに位置づけられるかは分からないけど、有識者なら関連も類似も新規性も容易に判別できるわけで、見晴らしがあると色々よい。

「全体の見晴らし」という概念について幸い直感的に理解できた気がするが、少し前ならそうは思わなかったかもしれない。これはうれしい。

 

 

後半に出てくる具体的作品群は結構面白かったので、映画あたりは機会があれば実際に見てみたい。